カードローンの借り換えとは?メリット・デメリットや審査についても徹底解説!

カードローンの月々の返済を、負担に感じている方は決して少なくありません。
そんなときにこそ、カードローンの「借り換え」が役に立ちます。

「借り換えってよく聞くけど、実際どんなメリットがあるの?」
「借り換えって要するにもう一度審査を受けるわけだし、ハードルが高そう。」

本記事では、そんなギモンや不安を解消するため以下について解説していきます。

  • カードローンの「借り換え」とはなにか
  • カードローンの借り換えのメリット
  • カードローンの借り換えのデメリット
  • カードローンの借り換え利用に向いている・向いていない人
  • 借り換えの審査に通過するためのコツ
  • カードローンの借り換え利用における注意点

カードローンの借り換えにより、今の借り入れ条件を見直す意味でもオススメです。
そして借り入れがもたらすメリットは、人により大きく異なります。

借り換えを行うべきか迷っているなら、一度借り換えについて正しく知っておきましょう。

目次

カードローンの「借り換え」とは?

「借り換え」とは、現在ある借り入れを「別のカードローン」に借り換えることです。
カードローンを利用する上で、この借り換えについて知っておいて損はないでしょう。

カードローンとは、商品ごとにその特性が大きく異なる場合があります。
特に金利や約定返済金額といった、月々の負担に直結する要素の違いは非常に重要です。

もしも利用中のカードローンに不満がある場合は、借り換えがオススメかもしれません。
まずは借り換えの手順について、以下に簡単にまとめてみました。

【借り換えの手順】

  1. 新たにカードローンを契約
  2. 新たな借り入れで元々利用していたカードローンを完済する
  3. 新たに契約したカードローンの返済を続けていく

上記のように、借り換えをするために特別難しい手順は不要です。
ただし新たにカードローンを契約するということは、審査に通過する必要があります。

つまりカードローンの借り換えは、審査に通過しなければ実現不可能なのです。

再び審査を受けるとなると、少し身構えてしまいますね。
改めてカードローンの審査を受けてまで、借り換えを行うメリットはあるのでしょうか。

もちろん、カードローンの借り換えには様々なメリットがあります。
そこで次からは、借り換えのメリットについて詳しく解説していきます。

カードローンの借り換えをするメリットとは?

前項でもお伝えしたように、カードローンの借り換えには様々なメリットがあります。

特に利用中のカードローンに不満な点がある場合、借り換えにより解消できる可能性が高いといえるでしょう。

ここからはカードローンの借り換えにおける、以下のメリットについて解説していきます。

【借り換えのメリット】

  • 金利を下げられる
  • 月々の返済負担が軽くなる
  • 利用限度額を増やせる
  • リボ払いからも借り換えられる

借り換えのメリットは、主に返済面において発揮されます。
現在の借り入れ状況次第では、返済の負担を減らすことができるでしょう。

場合によっては追加借り入れが可能となり、経済的に余裕ができる可能性もあります。

また借り換えで大切なのは、「よりよい条件のカードローン」に切り替えることです。
現在の借り入れ条件と照らし合わせ、適切な選択をすることでメリットは発揮されます。

まずはそれぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。

金利を低くできる

まず第一のメリットとしては、金利を低くできるという点が挙げられます。
カードローンにおいて金利とは、返済の支払総額に直結する重要な要素です。

カードローンの返済では、返済額だけでなく利息も支払っています。
利息とは簡単にいうと、借りたお金に対して発生する「レンタル料金」のようなものです。

この利息は、カードローンごとに設定された金利に基づいて以下の式で算出されます。

【カードローンの利息の計算式】

  • 借り入れ金額(元金)×金利(実質年率)÷365日×借り入れ日数

【金利18.00%で30万円を6ヶ月で返済する場合の計算例】

  • 300,000×0.18÷365×180=26,630円(1円単位以下切り捨て)

したがって金利を低く抑えるということは、支払う利息の節約につながるということです。

それでは上記の計算式を元に、金利の差による利息総額の違いを見てみましょう。

金利(実質年率) 借り入れ金額(元金) 借り入れ日数 利息(※)
18.00% 30万円 6ヶ月 26,630円
14.00% 30万円 6ヶ月 20,710円
3.00% 30万円 6ヶ月 4,430円
2.00% 30万円 6ヶ月 2,950円

(※)1円単位以下は切り捨てた数値です。

上記は全く同じ借り入れ条件で、金利のみが異なる場合の利息総額の目安です。
金利が異なるだけでも、支払う利息総額は数千円単位で差が出ていることがわかります。

上記の表は30万円の借り入れの場合ですが、200万、300万、500万と高額な借り入れの場合、利息の差はさらに大きく開きます。

カードローンの返済負担を軽減するなら、利息の節約は無視できない要素です。

多くの場合、金利が変わっても月々の返済額にはほとんど影響しません。
そのため金利を見直したところで、月々の返済負担は変わらないともいえます。

しかし金利を低くできれば、最終的に支払う利息の総額は減らすことができるのです。
利息の減少金額次第では、完済までの返済回数を減らすことも不可能ではないでしょう。

月々の返済負担が軽減できる場合がある

先ほどの解説では、金利の見直しが月々の返済負担には影響しないとお伝えしました。

しかしカードローンの借り換えでは、金利とは別の観点で月々の返済負担を軽減できる可能性があります。

カードローンには、「最低返済金額」が設定されていることをご存知でしょうか。
最低返済金額とは簡単にいうと、毎月の返済しなければならない金額の下限のことです。

この最低返済金額は、借り入れ金額に応じ異なる金額が設定されます。
またカードローン会社によっては、以下のように最低返済金額の設定も異なるのです。

事業者名 借り入れ金額 最低返済金額
アコム 50万円 15,000円
アイフル 50万円 13,000円
※サイクル制の場合15,000円
プロミス 50万円 13,000円
SMBCモビット 50万円 16,000円

上記の表は、大手消費者金融4社で50万円を借りた場合の最低返済金額の差です。
同じ借り入れ金額でも、毎月の返済額に数千円単位での差がありますね。

なぜこのように、カードローン会社ごとに毎月の最低返済金額に差が出るのでしょうか。
その理由は、最低返済金額の計算式にあるのです。

カードローンの最低返済金額は、以下の計算式によって算出されます。

【最低返済金額の計算式】

  • 借り入れ金額×一定の割合=最低返済金額(1000円単位未満切り上げ)

【50万円の借り入れで一定の割合が3.00%の場合での計算式】

  • 500,000×0.03=15,000円

上記の計算式で最も注目すべきは、「一定の割合」の部分です。
この一定の割合は、借り入れ金額によって異なる数値が設定されています。

そして、カードローン会社によっても一定の割合を示す数値は異なるのです。
そのためカードローン会社が違えば、最低返済金額も異なる金額になります。

また借り入れ金額ごとの最低返済金額は、各カードローンの公式サイトで確認が可能です。
一定の割合についても公表されているので、実際に見比べてみるとよいでしょう。

よりよい条件のカードローンが見つかれば、借り換えを考えてみてもいいかもしれません。
借り換えに成功すれば、月々の負担を軽減することが期待できます。

利用限度額が増えることがある

カードローンの借り換えにおけるメリットは、負担軽減や節約面だけではありません。
借り入れ可能な金額が増える可能性がある点も、借り換えのメリットといえます。

カードローンの借り換えには、先に解説したように新たなカードローン契約が必要です。
その結果次第では、以前より大きな利用限度額での契約ができる可能性があります。

カードローンの審査において、以下の要素は特に利用限度額に影響するものです。

【利用限度額に影響する要素】

  • 年収
  • 勤続年数
  • 雇用形態
  • 信用情報
  • 他社借り入れ状況

カードローンの利用限度額は、総量規制により「年収の3分の1まで」となっています。
これはどのカードローンであっても、変わることのない共通の前提条件です。

しかし、すべての人が年収の3分の1の金額を借りられるわけではありません。
申込者の属性や信用情報を厳しくチェックし、限度額として適切な金額が設定されます。

利用限度額は、申込者の「申し込み時点での返済能力」から算出された金額なのです。
つまり申し込み時から上記の要素が変化していれば、審査の結果も変わってくるでしょう。

ある程度カードローンを利用している期間で、上記の要素は少なからず変化するものです。
カードローンの借り換えで、以前よりも利用限度額が向上する可能性は十分にあります。

ただし利用可能な枠が増えたからといって、不要な借り入れは避けるべきです。
返済の負担を増やす結果にもなるので、完済を見据えた計画的な利用を心がけましょう。

「リボ払い」からカードローンへの借り換えも可能

借り換えは、カードローン以外の借り入れでも利用できる場合があります。
たとえば、「クレジットカードのリボ払い」もカードローンで借り換えることが可能です。

リボ払いをカードローンで借り換えることには、以下の2つのメリットがあります。

【リボ払いを借り換えるメリット】

  • 金利を下げて利息の支払総額を節約できる
  • 比較的審査に通りやすい

リボ払いの手数料は、平均的に15.00~18.00%です。
つまり金利14.00%前後のカードローンへの借り換えで、金利の引き下げができます。

金利を下げることができれば、支払う利息の総額も抑えることができるのです。
金利の差によって生まれる利息の差は、決して低い金額ではありません。

利息を節約することは、結果的に返済の負担を軽くすることに繋がるでしょう。

またクレジットカードのショッピング枠は、基本的に借り入れとみなされません。
そのため他社借り入れがある状態よりも、審査に有利な場合もあると考えられます。

節約と審査の2つの面から、リボ払いからの借り換えを検討する価値は十分にあるといえるでしょう。

カードローンの借り換えをするデメリットとは?

カードローンの借り換えには、デメリットもあります。

よくわからないまま借り換えをすると、かえって損をしてしまうこともあるでしょう。
まずは、借り換えのメリット・デメリットの両方を正しく理解することが大切です。

ここからは、借り換えにおける以下のデメリットについて解説していきます。

【借り換えのデメリット】

  • 新しく審査を受ける必要がある
  • 利用方法が変わることがある
  • 返済総額が増えてしまう場合がある

カードローンの借り換えは、必ずしも実践すべきことではありません。
上記のデメリットにより、現在よりも返済の負担が増える可能性もあります。

カードローンにおいて最も大切なのは、地道に・確実に返済していくことです。
借り換えは、メリットだけをみて実践するにはリスクが大きいといえるでしょう。

メリットだけではなくデメリットも知っておくことで、借り換えの失敗は回避できます。
ご自身にとって、借り換えのメリット・デメリットのどちらが重要かを考えましょう。

新たに審査を受ける必要がある

借り換えをするためには、新たにカードローンの審査を受けなければなりません。
この審査そのものが、カードローンの借り換えにおけるデメリットのひとつといえます。

既に利用中のカードローンがあったとしても、審査は免除されません。
審査に対し自信がないという方にとっては、最初に立ちはだかる壁となるでしょう。

特に以下のような場合は、借り換えの審査に落ちてしまう可能性が高いといえます。

【審査落ちするケース】

  • カードローンの初回申し込み時よりも年収が下がった
  • カードローンの初回申し込み時よりも収入が不安定になった
  • 現在利用中のカードローンで返済遅延を起こした
  • 他社借り入れ件数が多い
  • 他社借り入れ金額が大きい

転職や雇用形態の変化などにより、収入が低下してしまうケースは珍しくありません。
その場合、現在利用中のカードローンに申し込んだ時よりも審査に通過しにくくなります。

また現在利用中のカードローンの取引履歴は、借り換えの審査でもチェックされます。
返済遅延や延滞を起こしていた場合などは、審査落ちの要因となってしまうでしょう。

そして借り換えの審査においては、他社借り入れ状況も重要です。

他社借り入れ件数や金額が多い場合、借り換えで借りる金額も大きくなります。
借り入れ金額が大きくなれば、カードローンの審査はより厳しいものになるでしょう。

借り換えを考える段階では、ある程度の借り入れ件数や借り入れ残高がある状態です。
その状態で審査を受けなければならいないこと自体が、デメリットともいえます。

ただしこのデメリットは、メリットにも変わり得る要素でもあるのです。
カードローンの良好な利用実績があれば、審査でもその実績が考慮される場合があります。

利用方法がそれまでと変わる場合がある

カードローンの利用方法は、カードローン会社により異なる場合があります。

利用方法がそれまでと変わることにより、利便性が下がるケースもあるでしょう。
特に以下の要素は、借り換えにより影響が出る可能性が高いといえます。

【借り換えの影響を受けるもの】

  • 返済日
  • 返済金額
  • 提携ATM
  • 対応アプリ

返済日や返済金額の設定は、カードローン会社により異なる場合が多いです。
この2つの要素が変わってしまうことは、返済面におけるデメリットとなり得ます。

返済日の変更で、返済忘れ口座の残高不足による返済遅延を起こしてしまう可能性もゼロではありません。

最少返済金額の設定が元よりも高くなる場合は、月々の返済負担が重くなってしまいます。

また具体的な利用方法として、提携ATMの違いや対応アプリの違いも軽視できません。
それまでと大きく利用方法が変わることになり、利便性への影響が最も懸念されます。

もちろん反対に、それまでよりも利便性が向上するケースもあり得るでしょう。
そのためにも、借り換え先をしっかり考えて選択することが大切です。

返済総額が増える場合がある

借り換え先によっては、月々の返済負担を軽減することができます。
これはカードローンにより、借り入れ残高ごとの最少返済金額の設定が異なるためです。

月々の返済金額が抑えられることは、先の解説でメリットとしてお伝えしました。
しかし実をいうとこれは、メリットにもデメリットにもなり得る要素なのです。

月々の返済金額が減ることには、以下のデメリットがあります。

【毎月の返済金額が減るデメリット】

  • 返済期間が長期化する
  • 支払う利息の総額が増える

同じ借り入れ残高で毎月の返済金額が下がるということは、その分返済期間が長期化するということにもなります。

元々利用していたカードローンよりも、完済までに必要な期間が長引くということです。
借り換え以前の条件では完済できていたタイミングでも、返済を続けなければなりません。

月々の負担が抑えられるなら、多少返済期間が延びてもいいと思う方もいるでしょう。
しかし、最終的に見た返済の総額が借り換え以前より増えてしまう場合もあります。

これは返済期間が長引くことにより、その分支払う利息も増加するためです。
返済の長期化による利息総額の差は、数千~数万円単位になることも少なくありません。

月々の負担か、長期的に見た負担かどちらを優先するかはしっかり考えましょう。

カードローンを借り換えるときの審査を通過するコツ

借り換えにおける審査は、通常の審査よりも難しそうに感じる方もいるかもしれません。
しかし、その審査基準はカードローン会社により異なります。

そのため、必ずしも「借り換えだから審査が厳しい」といえるわけではないのです。
借り換えの際は、以下のコツを実践することで審査通過の期待度を上げることができます。

【審査通過のコツ】

  • 借り換え専用のローンを選ぶ
  • 信用情報に傷をつけない
  • 収入を安定させる

上記のコツには、簡単に実践できるものだけでなく長期的に実践すべきものあります。
これは借り換えの審査に向けて、利用中のカードローンで良好な利用実績を残すためです。

借り換えの審査では、現在利用中のカードローンの取引履歴がチェックされます。
審査に通過するためのコツとしては、そこでマイナスな印象を与えないことが大切です。

ここで解説するコツの中から、ご自身の状況に最適なものを実践してみましょう。

借り換え専用のローンを選ぶ

借り換えをする際には、カードローン選びが重要になります。
その中でも特に、借り換え専用のカードローンを選ぶことがオススメです。

通常カードローンの借り入れには、総量規制が適用されます。
この総量規制により、借り入れは「年収の3分の1まで」に制限されているのです。

しかし借り換え専用ローンでの借り入れは、場合によっては総量規制の対象外となります。
これは、顧客に一方的に有利となる借り換えが総量規制の例外として認められるためです。

借り変え前よりも毎月の返済金額や返済総額が下がり、返済負担が軽減される場合などは「顧客に一方的に有利となる借り換え」に該当します。

借り換え専用ローンは、以下の大手消費者金融3社にも用意されています。

【借り換え専用ローン】

  • アコム…借換え専用ローン
  • アイフル…おまとめMAX・かりかえMAX
  • プロミス…おまとめローン

借り換え専用ローンを取り扱う会社は、借り換えに対する理解が高いと考えられます。
審査通過の期待度も高く、総量規制の対象外のためまとまった金額の借り入れも可能です。

そのため現時点である程度の借り入れ件数・残高がある場合は、借り換え専用ローンを選ぶほうが審査通過の期待度が高いといえるでしょう。

また借り換えはその性質上、通常カードローンの申し込みよりも審査に時間がかかります。
急ぎの場合であれば、上記のような消費者金融の借り換え専用ローンがオススメです。

たとえばアコムでは、最短30分での審査最短1時間での融資が可能となっています。
そのため、申し込みをしてその日中に借り換えを完了することも不可能ではありません。

ご自身の状況に合わせ、適切な借り換え先を選ぶことが審査通過のコツといえるでしょう。

信用情報に傷をつけない

カードローンの審査では、「信用情報」がチェックされます。
信用情報とは個人情報のひとつで、金融機関は審査時など必要に応じて閲覧が可能です。

信用情報では、個人の金融サービスに関する様々な情報が記録されています。
その中でも特に、以下のような情報はカードローンの審査への影響が大きいでしょう。

【審査に影響する信用情報】

  • カードローンの利用履歴
  • クレジットカードの利用履歴
  • その他住宅・自動車などのローンの利用履歴

カードローンの審査においては、これらの信用情報に傷をつけないことが重要になります。
これは通常のカードローン審査でも、借り換えの審査でも同じことです。

もしも返済の遅延や延滞などを起こした場合には、その記録もしっかり残ってしまいます。
これは申込者の「返済能力」の評価を、著しく下げてしまうことに繋がるでしょう。

審査通過のためには、現在利用中のローンの返済を確実に行うことが大切です。
信用情報をクリアに保つことは、長期的な考えですが審査通過のためのコツといえます。

また複数社の借り入れがある場合、完済可能なものは完済しておくことがオススメです。
あと数万円で完済できそうなものがあれば、申し込み前に完済しておくのもよいでしょう。

無理は禁物ですが、1社でも完済をしておけば信用情報にその記録が残ります。
借り入れ件数も減らしつつ、完済の実績も残せれば審査には有利に働くでしょう。

収入を安定させる

カードローンの審査では、収入の安定性が求められます。
収入は特に、申込者の返済能力を測る直接的な基準となるのです。

すぐに実践することは難しいですが、審査通過のコツとしては最も効果が大きいでしょう。
もしも急ぎの借り換えでない場合は、優先的に収入を安定させることもオススメです。

カードローンの審査において、収入の安定性は以下の要素から判断されます。

【安定性の判断基準】

  • 年収
  • 雇用形態
  • 勤続年数

上記のどれかひとつを改善するだけでも、審査通過のコツとして十分な意味を持ちます。
そもそも上記のすべてを同時に改善することは、現実的に難しいと言わざるを得ません。

たとえば年収で考えるなら、転職もひとつの選択となります。
しかし転職をした場合、勤続年数の評価が下がる場合もあります。

また収入の改善といっても、かかる期間は不確定であり人によっても異なるでしょう。
そこで大切なのが、ご自身の状況に最も適した方法で収入の改善を図ることです。

雇用形態がアルバイトであれば、勤務時間や日数の調整で月収を向上させられます。

勤続年数が短い場合、借り換えの申し込みを少し待ってみましょう。
勤続年数はできれば1年・最低3か月以上あれば、審査において評価に繋がります。

たしかに転職や昇進などは、最も目に見えて大きな収入面の変化が望めます。
しかしそこまで大掛かりなことを考えなくても、他にもできることはあるのです。

まずは、ご自身のできる範囲で収入の安定化を目指してみてはいかがでしょうか。

カードローンの借り換えについてのQ&A

ここからは、カードローンの借り換えに関するQ&Aです。
借り換えに関して、本記事で解説した内容以外にも様々なことについて解説していきます。

ご自身にとって役立つ情報が、ここで見つかるかもしれません。
もしもこの段階で借り換えに不安や疑問が残っているなら、是非最後までご覧ください。

カードローンの借り換え審査は通常の審査よりも甘い?

借り換えの審査は、通常のカードローンと比べて審査が甘いといったことはありません。

借り換えは大口融資になる場合も多く、信用面等でより厳しい審査となる場合があります。

ここで注意しておきたいのは、ご自身の状況が借り換えに適しているかどうかです。
利用目的や現在の借り入れ状況次第では、借り換えの方が審査に通りやすい場合もありますが、逆に審査に通りにくい場合もあります。

まずはご自身の状況を整理し、どちらの利用に向いているかを見極めましょう。

カードローンの借り換えを利用するべき人とは?

カードローンの借り換えは、適している人とそうでない人がいます。
ご自身がどちらであるかを見極めなければ、借り換えは無意味に終わってしまうでしょう。

借り換えを検討すべきかどうかは、現在どういった状況にあるかに左右されます。
それを元に、借り換えを検討すべき人・そうでない人の特徴を以下にまとめてみました。

【借り換えを検討すべき人の特徴】

  • 利用中のカードローンの金利が高い
  • 毎月の返済額の負担が大きい
  • 返済に手間がかかっている
  • リボ払いやキャッシングを利用中

【借り換えに向いていない人の特徴】

  • 現在契約しているカードローンの金利が低い
  • 元本(借入れ残高)が少ない・返済期間が短い
  • 審査に通る可能性が低い

上記の「検討すべき人」の特徴に共通するのが、現在の借り入れへの不満です。

現在の借り入れ条件に対して不満がなければ、借り換えを行う意味はありません。
不満があるからこそ改善を求め、改善されるからこそメリットを実感できるのです。

そしてもうひとつ考えるべきことが、「借り換えが可能かどうか」です。
借り換えをしたい思いはあっても、実際に審査に通過しないと借り換えは実現しません。

そのため本記事内でも解説した信用情報や、収入面などが重要になります。
返済延滞中であったり、無収入者の場合は借り換えよりも現状の改善が優先です。

このように借り換えを利用するべきかどうかは、個人の状況次第といえます。
今の借り入れに不満があり、審査に問題のない属性であれば借り換えがオススメです。

「借り換えローン」と「おまとめローン」の違いとは?

カードローンでは、借り換えのほかに「おまとめローン」が存在します。
よく混同される両者ではありますが、実際に明確な違いはあるのでしょうか。

「借り換え」と「おまとめ」の違いを、以下に簡単にまとめてみました。

【「借り換え」と「おまとめ」の違い】

  • 借り換えの対象が1社の場合は「借り換えローン」
  • 借り換えの対象が複数社の場合は「おまとめローン」
  • 金融会社によってローン商品としての呼称が異なるだけ

上記のように、両者の違いとなるのは「借り換え元の数」です。
借り換えローンは、1社から別の1社へ文字通り「借り換える」ものを指します。

おまとめローンも言葉の意味通り、複数の借り入れを「まとめて」一本化するものです。
両者とも返済負担を軽減する目的で利用されるもので、状況に応じて選択が変わります。

しかしこれらの違いや定義は、あくまで厳密にいう場合のものです。
利用目的や特性の似ている両者は、同一視されることも少なくありません。

そのため両者の違いを、カードローン会社による呼称の違いのみとする考えもあります。
実際に借り換えローンと同一の内容で、「乗り換えローン」という呼称も存在するのです。

このように「借り換え」「おまとめ」といった呼称の違いは、些細なことともいえます。
呼称にとらわれる必要はなく、ご自身の状況に適した借り換え先を選ぶことが大切です。

高額な借り入れでも借り換えすることはできる?

カードローンの借り換えは、総量規制の対象外となる場合があります。
総量規制の対象外となれば、年収の3分の1以上の借り入れも事実上可能ですね。

しかしなぜ借り換えでの貸付は、総量規制の対象外となるのでしょうか。
それは以下の場合、消費者金融における総量規制対象外の貸付が認められているためです。

【顧客に一方的に有利となる借り換え】

  • 毎月の返済金額が借り換え前より上回らない
  • 返済総額が借り換え前より上回らない
  • 追加担保や保証を必要としない

【段階的に債務を減らす借り換え】

  • 借り換え前より金利が下がる
  • 毎月の返済金額を借り換え前より少なくなる
  • 返済期間を借り換え前より長くする

上記2つの借り換えは、後者が前者を補う関係にあります。

たとえば借り換えにより毎月の返済金額が下がれば、返済期間も長引くでしょう。
支払うべき利息の総額も増え、結果的に返済総額は借り換え前より上回ります。

その場合、「顧客に一方的に有利な借り換え」の条件には当てはまりません。
しかし毎月の返済額を抑えることで、長期的な返済プランに切り替えているともいえます。

そこで適用されるのが、「段階的に債務を減らす借り換え」なのです。
これにより、借り換えが総量規制対象外と認められる幅が広がっているといえます。

そのため高額の借り入れであっても、借り換えは不可能ではありません。
ただし、実際にどこまで借り入れができるかは審査の結果次第です。

借り入れ目的で借り換えを利用することは可能?

借り換えは、あくまで現在の借り入れ状況を改善するための手段です。
そのため、「借り入れ」が目的であれば借り換えの利用はするべきではありません。

また借り入れ目的で借り換えローンを利用することには、以下のリスクがあります。

【注意すべきリスク】

  • 月々の負担が膨れ上がる
  • 不正利用のペナルティがある

借り換えローンでの借り入れは、先に解説したように総量規制の対象外です。
そのため借り入れがある状況でも、まとまった金額の借り入れができます。

しかし借り換えローンを利用した上で、現在の借り入れを清算しないとどうなるでしょう。
当然返済は重なり、月々の返済負担は倍以上に膨れ上がってしまいます。

返済が苦しくなり、返済遅延・延滞などの金融事故を起こす可能性は高いです。
また不正利用の罰則として、借り入れ残高の一括返済を求められることも考えられます。

借り入れ目的で借り換えローンを利用することは、できないというよりも厳禁です。
本来の目的以外で、借り換えローンを利用するのは絶対にやめましょう。

もしも既に返済苦に陥っているなら新たな借り入れでは解決になりません。
カードローンの審査には通らず、信用情報に審査落ちの記録を残すことにもなります。

まずは審査に通過できない理由をしっかりと理解し、適した対策を取ることが大切です。

カードローンの借り換えについてのまとめ

カードローンの借り換えは、現在の借り入れに対する不満を解消するのに最適な手段です。

カードローンの借り換えには、本記事でも解説したように多くのメリットがあります。
今現在の借り入れへの不満や不安が大きい人こそ、積極的に利用したいものです。

本記事で解説した内容を簡単にまとめたので、一度おさらいしておきましょう。

【カードローンの借り換え】

  • 借り換えとは「今の借り入れ」を「別の借り入れ」に切り替えること
  • 借り換えによって月々の返済金額や金利を下げることが可能
  • 借り換えによって「利用限度額」や「利便性」の向上も期待できる
  • 「借り換え専用」のローンを選ぶことがオススメ
  • 審査のために「良好な利用実績」を築くことや「収入の安定化」も大切

借り換えを利用するためには、審査が必要です。
その審査が不安で、借り換えに踏み込めなかった方も少なくないでしょう。

しかし審査において重要なことは、通常のカードローン審査とさほど変わりません。
本記事内でも解説したように、審査に向けてしっかりと対策を取ることも可能です。

また借り換えローンを利用することは、完済に向けた前向きな取り組みといえます。
ご自身の返済計画を見直す上でも、借り換え先はしっかりと選ぶことが重要です。

またよくわからないままで借り換えを行えば、かえって損をする結果にもなります。
カードローンの借り換えは、必ずしもするべきこととは限りません。

まずはご自身の借り入れ状況をしっかり把握した上で、最適な選択を行いましょう。

※本記事は公開時点の情報であり、最新の情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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