PayPay銀行ビジネスローンの特徴を解説!法人・個人事業主なら利用可能

中小企業や個人事業主をサポートしてくれるビジネスローン。
PayPay銀行も一般的なビジネスローンをはじめ、「Yahoo!ショッピング」や「クラウド会計ソフト freee」といったサービスと提携した独自ローンも用意しています。
興味のある方は多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、PayPay銀行ビジネスローンの特徴を解説。

【この記事でわかること】

  • 4種類のPayPay銀行ビジネスローン
  • PayPay銀行ビジネスローンの特徴
  • PayPay銀行ビジネスローンに関するQ&A

審査の流れや必要書類、返済方法についても解説しています。

PayPay銀行ビジネスローンの利用を検討中の方は参考にしてください。

目次

PayPay銀行ビジネスローンの特徴

PayPay銀行ビジネスローンはインターネット専業のビジネスローンで、ジャパンネット銀行から名称が変更されました。
主な特徴を知るためにメリット・デメリットをチェックしていきましょう。

メリットデメリット
申込から契約までweb完結事業資金であれば使いみち自由繰上返済の手数料無料本店営業以外に店舗窓口がない利用限度額が最大500万円PayPay銀行の普通預金口座が必要

最大のメリットはweb完結

PayPay銀行ビジネスローンのメリットは下記の通りです。

【メリット】

  • 申込から契約までweb完結
  • 事業資金であれば使いみち自由
  • 繰上返済の手数料無料

最大の魅力は「申込から契約」までをインターネット上で完結できる点。
他のビジネスローンでは店舗まで足を運ぶとこが多いですが、PayPay銀行ビジネスローンでは来店扶養のため、時間がない方でも安心して申し込めます。

事業資金であれば原則使いみち自由なので、事業内容に応じて柔軟な資金配分が可能です。
利便性が高いビジネスローンといえるでしょう。

またPayPay銀行ビジネスローンの返済金額は毎月1万円~10万円の間から選べます。

繰上返済の手数料も無料なので、ビジネスの進捗状況に応じた返済スケジュールを調整することが可能です。

店舗窓口は少ない

PayPayビジネスローンのデメリットは下記の通りです。

【デメリット】

  • 本店営業以外に店舗窓口がない
  • 利用限度額が最大500万円
  • PayPay銀行の普通預金口座が必要

インターネット専業の旧ジャパンネット銀行が前身ということもあり、本店営業部以外の店舗窓口がありません
担当者と直接あって話がしたい方は少し不便に感じるでしょう。

また利用限度額が他のビジネスローンよりも少なめの500万円に設定されています。
提携ローンを利用すれば最大3,000万円になりますが、資金用途が限定されているので要注意です。

しかし店舗窓口が少ない分webに力を入れています。
24時間インターネットから申し込めるので、普段忙しくまとまった時間を取れない方におすすめです。

PayPay銀行ビジネスローンの選べる4つのプラン

PayPay銀行ビジネスローンには4種類のプランがあります。

それぞれ利用できる対象者や資金用途はプランによって異なり、表でまとめると下記の通りです。

ビジネスローンヤフー出店者freee会員(※)USS会員
対象者制限なしヤフー関連サービスの利用者freeeの有料会員USS会員
金利2.8%~13.8%1.45%~8.2%1.45%~13.75%1.95%~14.40%
利用限度額500万円3,000万円3,000万円3,000万円
資金用途事業性資金ヤフー関連サービス運転資金USSでの車両落札代金
必要書類原則無し原則無し原則無し原則無し

1つずつ詳細をチェックしていきましょう。

※freee会員専用ローンは2021年1月29日に新規受付を終了しました。

ビジネスローン(法人・個人事業主向け)

ビジネスローン(法人・個人事業主向け)は、PayPay銀行ビジネスローンの中でもオーソドックスなプランです。
基本情報は下記の通り。

対象者制限なし
利用限度額500万円
金利2.8%~13.8%

ビジネスローンの中では利用限度額が500万円と控えめになっています。

金利に関しては2.8%~13.8%となっており、相場よりも少し抑えられている印象です。

ただ申込条件は存在し、具体的には下記の通りです。

ビジネスローンの種類申込条件
法人向け・業歴2年以上または決算2期終了・代表者が日本国籍または永住権を持つ外国人・代表者の年齢が満20歳~69歳
個人事業主・代表者が日本国籍または永住権を持つ外国人・代表者の年齢が満20歳~69歳

特に法人の場合は2年以上の活動実績が必要なので覚えておきましょう。

ヤフー出店者専用

ヤフー出店者専用ローンとは、Yahoo!ショッピング、ヤフオク!ストアへの出店者専用のビジネスローンです。
基本情報は下記の通り。

対象者Yahoo!ショッピング、ヤフオク!ストア出店者
利用限度額3,000万円
金利1.45%~8.2%

ヤフー出店者専用ローンは、資金用途が「Yahoo!ショッピングまたはヤフオク!で販売する物品の仕入資金」に限定されます。

利用限度額は最大3,000万円で、出店歴が18ヶ月未満の場合は最大1,000万円までとなります。

ニッチなビジネスローンになりますが、Yahoo!ショッピングが範囲に含まれるので、小売業の方などにはおすすめです。

freee会員専用

freee会員専用ローンとは、「クラウド会計ソフト freee」の有料会員が利用できるビジネスローンです。
基本情報は下記の通り。

対象者クラウド会計ソフトfreee有料会員
(個人事業主の「スタータープラン」は対象外)
利用限度額3,000万円
金利1.45%~13.75%

利用限度額は最大3,000万円で、50万円単位から借り入れられます。
クラウド会計ソフト freee個人事業主「スタータープラン」は対象外です。

ただfreee会員専用ローンは、2021年1月29日時点で新規受付を終了しています。
今から申し込むことはできないのでご注意ください。

既存の契約者は2021年10月以降の契約期限まで利用可能です。

USS会員専用

USS会員専用ローンとは、中古自動車のオークションを運営するUSSの会員向けローンです。
基本情報は下記の通り。

対象者USS会員歴12ヶ月以上の法人・個人事業主
利用限度額3,000万円
金利1.95%~14.40%

USS会員歴が12ヶ月以上の法人と個人事業主の方が申し込めます。

利用限度額は50万円~3,000万円で、10万円単位で借入可能です。

資金用途はUSSオートオークションの車両落札代金に限定されるのでご注意ください。

PayPay銀行のビジネスローン(法人・個人事業主向け)がマッチする人

法人・個人事業主向けのPayPay銀行ビジネスローンは、下記のような特徴の方にマッチします。

  • 店舗まで足を運びたくない
  • 直接担当者と話したくない
  • 資金用途を限定されたくない

簡単にまとめると、「スピーディーに利用できる柔軟性の高いビジネスローン」をお探しの方にぴったりです。

web完結に対応しているビジネスローンは多くない中、PayPay銀行ビジネスローン(法人・個人事業主向け)は申込から借入までインターネットで完結します。
忙しい方にこそ利用してほしいビジネスローンです。

また後述する提携ローンのように資金用途が限定されていないのもポイント。
ビジネス内容に応じて柔軟に利用可能です。

借入までの流れ

法人・個人事業主向けのPayPay銀行ビジネスローンを利用する流れは下記の通りです。

【申込~借入まで】

  1. インターネットから申し込む
  2. メールまたは電話で審査結果を連絡
  3. 代表者への連帯保証手続き
  4. PayPay銀行のビジネス用口座開設(持っていない場合)
  5. 契約完了

ステップ3の代表者への連帯保証手続きは法人の場合に必要となります。

契約完了後はビジネスローンをすぐに利用可能です。

必要書類

個人事業主の場合、PayPay銀行ビジネスローンの申し込みで必要な書類はありません。

審査の過程で「事業実態の確認資料」「所得証明資料」「古物商許可証」などを適宜求められることがあります。

法人の場合も原則書類不要ですが、審査状況によっては決算書の提出が必要です。
代表者に連帯保証が必要な場合、同意書および連帯保証人の確認資料の提出を求められます。

返済方法

PayPay銀行のビジネスローン(法人・個人事業主向け)の返済方法は約定返済です。
PayPay銀行の普通預金口座にお金を入金しておけば自動的に返済されます。

返済日は毎月10日・20日・末日から選択可能です。

また約定返済以外にも、全額返済・繰上返済に対応しています。
ユーザーの状況に応じて柔軟な返済スケジュールを設定可能です。

ちなみに借入額が100万円(金利13.8%)の場合の返済シミュレーションは下記の通りです。

毎月の返済額50,000円
返済期間1年11ヶ月
支払総額1,142,912円
利息142,912円

PayPay銀行のヤフー出店者専用ビジネスローンがマッチする人

PayPay銀行のヤフー出店者専用ローンに向いている方は下記の通りです。

  • Yahoo!ショッピングやヤフオク!でビジネスをしている
  • 決算書を提出したくない
  • 事前審査でいくら借り入れられるか知りたい

ヤフー出店者専用ローンは、文字通りヤフー関連のビジネスローンです。
Yhaoo!ショッピングまたはヤフオクに出店している法人・個人事業主が利用できます。

最大の魅力は決算書の提出が不要という点です。
ビジネスアカウントの普通預金口座を持っている場合、他の書類提出も不要になります。

適用金利は1.45%~8.20%と低く抑えられており、負担を抑えながらローンを返済できるでしょう。

借入までの流れ

PayPay銀行のヤフー出店者専用ローンを利用する流れは下記の通りです。

【申込~借入まで】

  1. インターネットからヤフー出店者専用ローンに申し込む
  2. 審査
  3. PayPay銀行の普通預金口座に入金

気になる審査スピードですが、条件が揃えば最短即日で完了します。
利用限度額と金利をスピーディーに知ることが可能です。

またPayPay銀行のビジネス用口座を持っている場合、最短翌営業日には入金されます。

ビジネス用口座を持っていないと、口座開設から入金まで最短5営業日以内になるのでご注意ください。

必要書類

PayPay銀行のヤフー会員専用ローンでは、ビジネスアカウントを持っているかで書類の有無が変わります

具体的には下記の通りです。

  • ビジネスアカウントを持っている:書類の提出不要
  • ビジネスアカウントを持っていない:書類の提出が必要

また書類を提出する場合、「口座開設申込書」「本人確認資料」「業務内容確認資料」の3種類が必要になります。

代表者の連帯保証が求められると同意書等を提出する可能性があるので要チェックです。

返済方法

PayPay銀行のヤフー出店者専用ローンは、PayPay銀行の普通預金口座から自動引落になります。
返済遅れを回避するためにも「約定返済日(※)」の前日までに入金しておきましょう。

また注意点として、PayPay銀行の提携ビジネスローンは返済期間に制限があります。
ヤフー出店者専用、freee会員専用、USS会員専用のいずれも12ヶ月です。

例えばヤフー出店者専用ローンで100万円(金利8.20%)借り入れた場合、下記のような返済スケジュールを想定できます。

毎月の約定返済額(元利合計)100,000円
約定返済最終月のご返済額(元利合計)39,418円
返済月数11ヶ月
返済総額(元利合計)1,039,418円
返済利息総額39,418円

PayPay銀行の提携ローンを利用する際は、返済スケジュールを念頭に置いておきましょう。

※返済金を支払う日付のこと

PayPay銀行のUSS会員専用ビジネスローンがマッチする人

PayPay銀行のUSS会員専用ビジネスローンは下記のような方にマッチします。

  • USSオートオークションを利用している
  • 書類の提出が面倒

USS会員専用ビジネスローンは、USSオートオークションでの車両落札代金にのみ利用できます。

資金用途が限定で気ではあるものの、ビジネスアカウントを持っている方なら決算書の提出が必要なく、負担を減らしながら利用できるビジネスローンです。

借入までの流れ

PayPay銀行のUSS会員専用ローンを利用する流れは下記の通りです。

【申込~借入まで】

  1. インターネットから申し込む
  2. 審査結果をメールまたは電話で連絡
  3. PayPay銀行口座の開設(持っていない方)
  4. 連帯保証契約手続き
  5. 契約完了

法人がUSS会員専用ローンを利用する場合、原則として代表者への連帯保証契約手続きが必要になります。

契約完了した後はビジネスローンがすぐに利用できる仕組みです。

必要書類

ヤフー会員専用ローンと同様、PayPay銀行のUSS会員専用ローンでは、ビジネスアカウントを持っているかで書類の有無が変わります。

  • ビジネスアカウントを持っている:書類の提出不要
  • ビジネスアカウントを持っていない:書類の提出が必要

書類を提出する場合、「口座開設申込書」「本人確認資料」「業務内容確認資料」の3種類が必要なのも同様です。

返済方法

返済方法はヤフー出店者ビジネスローン同様、PayPay銀行の普通預金口座からの自動引落です。
返済期間も12ヶ月までとなっています。

ただヤフー出店者専用ローンよりも金利幅が広い点は注意が必要です。

参考までに借入額100万円(金利)でシミュレーションしてみましょう。

毎月の約定返済額(元利合計)100,000円
約定返済最終月のご返済額(元利合計)71,773円
返済月数11ヶ月
返済総額(元利合計)1,071,773円
返済利息総額71,773円

PayPay銀行ビジネスローンの各種プランまとめ

PayPay銀行ビジネスローンの各種プランをまとめてみましょう。

ビジネスローンヤフー出店者freee会員(※)USS会員
返済方法約定返済約定返済(12か月間)約定返済(12か月間)
おすすめする人資金用途を限定されたくないヤフー関連サービスの利用者USSオートオークションの利用者
必要書類原則無し原則無し原則無し

PayPay銀行ビジネスローンは原則書類無しで利用できるビジネスローンです。

ただ法人の場合、代表者の連帯保証が必要になるのでご注意ください。

※freee会員専用ローンは2021年1月29日に新規受付を終了しました。

PayPay銀行ビジネスローンに関するQ&A

ここでは、PayPay銀行ビジネスローンに関するQ&Aをご紹介します。

プライベートの買い物に利用して大丈夫?

ビジネスローンの資金用途は定められていることが多く、プライベートの買い物に利用できません。

今回ご紹介したPayPay銀行ビジネスローンの場合だと下記の通りです。

【資金用途】

  • 法人・個人事業主向け:事業用途
  • ヤフー出店者専用ローン:Yahoo!ショッピングまたはヤフオク!で販売する物品の仕入資金
  • freee会員専用ローン:運転資金
  • USS会員専用ローン:USSオートオークションでの車両落札代金

プライベート用に利用できるお金を用意したい方はカードローンを利用しましょう。
使用目的の制限がなく、生活費はもちろん娯楽費にも活用できます。

おすすめのカードローンが知りたい方はこちらを参考にしてください。

※カードローン おすすめの原稿がないので省略

他社借入がある場合はどうなる?

一般的なカードローンと同様、ビジネスローン審査でも他社借入は不利な要素です。
複数の金融機関を利用する分、返済能力は厳格にチェックされます。

審査落ちを回避するためには2~3社程度に絞ったほうがいいでしょう。

ただ総量規制に関してビジネスローンは対象外です。

過度な借入れから消費者の皆さまを守るために、年収などを基準に、その3分の1を超える貸付けが原則禁止されています(総量規制)。例えば、年収300万円の方が貸金業者から借入れできる合計額は、最大で100万円となります。
(引用:日本貸金業協会 「お借入れは年収の3分の1までです」)

つまり、申込者の年収が理由で融資金額を1/3以内に制限されることはありません。

審査落ちする可能性はある?

ローンの種類に関わらず、PayPay銀行ビジネスローンには審査があります。
各種条件を満たしていなかったり、信用情報に傷があったりすると審査落ちする可能性が高いです。

信用情報とは、金融サービス利用状況をまとめた個人情報のこと。
主にCICJICCKSCの3機関で保管されており、各種ローンやクレジットカードなどの申し込み時に参照されます。

またビジネスローンでは事業の状況もチェックされ、貸借対照表や損益計算書の数値が重要になります。

担保や保証人は必要ですか?

PayPay銀行ビジネスローンは、法人・個人事業主向け、提携ローンを問わず全て担保不要です。

しかし、保証人に関してはラインナップごとに扱いが異なります。

具体的には下記の通りです。

ビジネスローンの種類保証人の有無
法人向け代表者の連帯保証が必要
個人事業主不要
ヤフー出店者専用法人の場合、代表者の連帯保証が必要
USS会員専用法人の場合、代表者の連帯保証が必要

法人でPayPay銀行の各種ビジネスローンを利用する場合、連帯保証が必要になるので覚えておきましょう。

まとめ

今回はPayPay銀行のビジネスローンについて解説しました。

ポイント
  • PayPay銀行ビジネスローンは4種類存在する(内1種類は新規受付終了)
  • 提携ローンは資金用途が限定され、返済期間は12ヶ月
  • 決算書提出不要のローンも存在する

PayPay銀行ビジネスローンの最大のメリットは利便性の高さです。
申込から融資までweb完結に対応しており、店舗まで足を運ぶ必要がありません。

しかし、提携ローンを利用する際は返済期日に注意する必要があります。
ヤフー出店者専用ローン、USS会員専用ローンともに12ヶ月で完済と定められているからです。
高額な借り入れを検討中の方は事前に返済スケジュールが必須でしょう。

またPayPay銀行ビジネスローン以外にもおすすめできるビジネスローンは存在します。

詳細が知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。

ビジネスローンのおすすめはどれ?比較検討すべき8社を徹底解説!

※本記事は公開時点の情報であり、最新の情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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